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第1部 三章【護りのミサト！】その4 第一話 偶然の再会
Terakhir Diperbarui:
2025-11-24 18:30:0060.
ここまでのあらすじ
ミサトとユキはアクアリウム静岡店でゲストに呼ばれ、18卓ある店舗を見事期間中の3日間毎日満卓にした。2人は自分たちコンビを『牌戦士 三郷幸』と名乗る。牌戦士たちの旅は続く、次は一体どんな出会いがあるのやら――
【登場人物紹介】
井川美沙都
いがわみさと
主人公。怠けることを嫌い、ストイックに鍛え続けるアスリート系美女。金髪ロングがトレードマーク。
通称護りのミサト
日本プロ麻雀師団所属
獲得タイトル
第36期新人王
第35期師団名人戦準優勝など
飯田雪
いいだゆき
井川ミサトの元バイト先の仲間でありミサトのよき理解者。ボーイッシュな髪型、服装をしているが顔立ちはこの上なく女の子で可愛らしい、そのギャップが良い。
金田朱鷺子
かねだときこ
新宿でゴールデンコンビと言われる2人組。生物学的には女だが、見た目は美男子で『トキオ』の名で通っている。
通称TKOのトキオ。
麻雀真剣師団体ツイカの1期生。
新宿ゴールデン街で店をミカゲと共同経営している。
金子水景
かねこみかげ
トキオと2人でゴールデンコンビと言われる一流雀士。
通称隠密ミカゲ。
麻雀真剣師団体ツイカ1期生。
新宿ゴールデン街で店をトキオと共同経営している。
普段は分厚いメガネをしててダサめな姿だが、メガネを外しコンタクトにするとすごく美人。
その4
第一話 偶然の再会
「ねえミサト。次はどこに向かってるの？」
「んー、今日はお休みにしようかなって。旅に出てからというもの1日も休まず働いたでしょ？ だから今日は旅館にでも行ってゆっくりしたいなって」
「えー！ 嬉しいぃ！」
「実はもう宿はとってあるの。ちなみにあの2人も一緒よ」
「あの2人？」
「新宿ゴールデンコンビよ」
────
旅館に到着するとロビーにトキオとミカゲは既にいた。
「よう、お二人さん。今日は誘ってくれてありがとな」
「いいえ、私こそ急な誘いだったのに来てくれて本当に嬉しいわ。ありがと、ミカゲ、トキオ」
「ミサト、いきなり誘ったの？」
「ええ、名刺の裏に店休日が書いてあったから今日と明日は休みってことは知っていたの」
「あー、なるほど。にしてもそれですぐに来るって2人とも行動力あるなー」
「実は花火大会情報でここは知ってたんだよ。今日はここで花火大会があるんだろ？ 夜が楽しみだな。出店もたくさん準備してたし」
「それにこの旅館は麻雀ルームがあるのよ」
「えっ、じゃあやろうよ！」
フロントに行き麻雀ルームの使用をお願いする。しかし……。
「申し訳ありません。本日の麻雀ルームは二卓借りのお客様がいまして。本当に今さっきあちらの方たちに……」
「ええっ、残念ー」とミサトがガッカリしていると
「あれ？ 井川プロじゃないですか。久しぶり。いやあ偶然だなぁ」と二卓借りしたという団体の1人が話しかけてきた。
（ミサトの知ってる人？）
（いや、わかんない。向こうは知ってるっぽいけど）
「あー、メガネかけてなかったもんね。ほら、おれですよ」
そう言ってメガネを取るけどやはりわからない。
「あの、ごめんなさい。お名前伺っても……？」
「……まあ、同卓はしなかったし覚えてないかー。師団C3リーグで首位昇級を決めたけど本業を優先してプロリーグを抜けた第35期新人王の中野だよ」ちなみに35期は中野36期はミサトが新人王である。
「えっ？ 中野さんって、その、そんな太ってたっけ？」
「ううっ、グサリ！ うん…… あの後アメリカに渡ってねー。ジャンクフードは大好きなもんだから。豚のように食った結果こうなりました。……ところで、井川プロ。ひょっとして麻雀ルーム使いたかったんじゃないの？」
「うん、そうなの。でも中野さんたち使うんでしょ」
「そのつもりだったけど、そちら4人だろ？ こっちも半分は点数計算も分からない素人なんだよ。おれの課の部下たちでね。付き合いで来てくれてるだけなんだ。だから、彼らには好きに見学させることにして打てるヤツらだけのガチの勝負をしないか？ 中野グループ対井川グループの対決と行こうじゃないか。おい、ジュリ！」
「はい、では麻雀ルーム入って手前の卓をA卓。奥の卓をB卓としどちらに座るかのクジを作っておきます」と言うとジュリと呼ばれた外国人風の部下はササッと動き麻雀ルームから8枚の麻雀牌を持ってきた。
「井川グループの方々はこちらの4枚から各々引いて下さい」
「課長たちはこちらの4枚から引いて下さい」
「萬子だった方は奥の卓。索子だった方は手前の卓です」
さっきからジュリとやらしか喋ってない。さっ、さっ、と次々決めていくジュリ。どうやら中野は有能な部下をお持ちのようだ。
こうして有無を言わさぬ強引さで中野雅也たちとの対決が決まったのだった。
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